読書

13の理由 原作本(日本語訳)を読んで

Netflixで観た「13の理由」。

非常に引き込まれる作品で、見終わって数日間考えさせられた作品だったので、原作本(日本語訳。以下、翻訳版とします)を読んでみました。

 

私は図書館で借りたのですが、翻訳版、現在は販売されてないのかな。

Amazonでは「この本は現在お取り扱いできません。」と表示されました。

※2019年4月23日追記
現在は、こちらの新装版が出ているようです。新しい方読んでいないので、内容の違いなどは把握していません。

13の理由 新装版 (星海社FICTIONS) [ ジェイ・アッシャー ]
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読み終わった結論。ドラマの方が私は好きでした

と言うより、ドラマの出来が良すぎたのかな。

以下、個人の感じ方ですが、ドラマと翻訳版の違いについて。

ネタバレあり

現在と過去の区別に関して、ドラマの方がわかり易い

ドラマだとクレイのおデコの怪我が現在、って映像で判りやすいです。

翻訳版は、現在もハンナのテープも全て同じ書式で、「あれ?これってハンナの気持ち?それとも口にした言葉?」って分かりづらい時が結構ありました。

登場人物に関して、ドラマの方が掘り下げられている

ドラマと同じ情報量入れてたら、かなり長い本になってしまいそうですが、それにしてもドラマ版の人物描写は上手かったと思います。

特にジャスティンの複雑な家庭事情やハンナの母親の描写ってのは、原作では描かれてなかったけどドラマで上手く取り入れられたかと。

ドラマ版のハンナの方が絶望感高め

映像の力なのか、私の想像力不足なのか、

ドラマ版のハンナが命を絶ってしまう程に絶望したのは、(もちろん生き続けて欲しいとは思いましたが)理解は出来るんです。

でも翻訳本では先にドラマ見たからか、その要素を弱く感じました。

ドラマ版の自殺シーンえぐいけど、翻訳版は描写無し

ドラマでは両手首にカミソリで、本当に見てるのが辛かったです。ゲームオブスローンズの残酷なシーンとかより辛かったかも。

そして、ハンナを見つけた時のお母さんの姿も辛かった。

翻訳版は基本、

・クレイ周りの現在

・ハンナのテープ

が軸になってるので、自殺シーンの描写は無く、

ハンナのテープとクレイの頭の中から、錠剤飲んで命を絶ったと推測されるのみです。

翻訳版にはジェフは登場しない

恐らくドラマ版でピカイチの聖人で、好きだった方も多いのでは無いでしょうか。

翻訳版にも事故のシーンはありますが、あくまで同じ高校の4年生、というだけで名前も出てこなかった記憶です。

翻訳版には同性愛の描写は無し

ドラマ版では、何人か同性愛者が出てたけど、翻訳本では彼らの恋愛対象は言及されてないです。

 

英語の原作本は今でも販売されており、Kindle本もあったのでサンプルをダウンロードしてみました。

ハンナのテープの部分は斜体、クレイ周りは普通の字体なので、これだと分かりやすそうです。

英語での読書なんて何年もしてないけど、時間作ってチビチビ読みたいな、と思います。

 

ドラマ版の感想、2周目を見てから書こうと思っているのですが、翻訳版も含めこの作品から受け取ったのは

「周りをもう少し気にかけよう」

というメッセージで、クレイが最後にスカイに声をかけるシーンが心に強く残ります。